登場人物紹介;
テイジ:本ブログの主。経済的自立を目指し、お金の勉強をしている。
カコ君:15年前のテイジ。お金に無頓着な若者。
2020年、世間ではFIREムーブメントが起こっていた。 FIREとは「Financial Independence, Retire Early」の頭文字をとった略語で、経済的に自立することで好きではない会社を早期退職して自由に生きていこうという思想である。テイジは40代前半のために今日会社を辞めても、早期退職とは言えないと考えている。もっと若い時からお金の勉強しておけばFIREできたのではと考えながら、現在、経済的自立を目指してお金の勉強と投資をしていた。そんなある日のこと、テイジは15年前にタイムスリップして過去の自分と知り合うことになった。なお、両者とも名前が同じなので、15年前の自分をカコ君と表記する。
質問~。家計簿をつけないと支出を把握できないの。
家計簿をつけなくても支出を把握できる人はいるけど、カコ君には無理じゃないかな。
どうして。
カコ君は年間いくら支出しているかを把握している?
支出は分からないけど、ちゃんと給料内で生活できているよ。
じゃあ、貯金はできている?
もちろんできているよ。
できていないけど
嘘はいけないよ。
どうして嘘ついていると分かるの。
この前、お金を借りに来たじゃない?
本当は、カコ君は15年前の自分なので分かるんだけど・・・
そうでした。すみません。
僕は、家計簿をつけた方が良いと考えているんだ。
どうして。
家計簿をつけることで、お金の流れを見える化できるんだ。
見える化すると、何かいいことあるの。
自分にとっての無駄遣いを把握できて、家計を改善できるんだ。
僕は無駄遣いなんかしていないよ。
本当?
本当だよ。
じゃあ、なんで貯金できないの?
そ、それは・・・。
嫌なところを突いてしまったね。気を取り直して、家計簿は必要かについて勉強しよう。
よろしくお願いします。
家計簿は必要?
家計簿は収入と支出を把握するツールです。それでは収入と支出を把握できていれば家計簿をつけなくてもよいのでしょうか。昨日何にいくらお金を使ったのか?2日前は、3日前は、1週間前は・・・、即答できる人なら家計簿は不要でしょう。ところで、もし即答できた方、その記憶は本当に正しいと断言できますか。通常、人間の脳には都合よく記憶を書き換える仕組みが備わっているそうです。例えば、みんなと同じ体験をしても微妙に話が食い違う経験があると思います。また、伝言ゲームをしたことがある人なら、最初の人と最後の人で話が変わっている現象を目の当たりにしたことがあるでしょう。それらの事例からもわかるように記憶なんて不確かですので、家計簿はつけた方が良いと思います。余談ですが、経験したことの詳細まで正確に記憶できる人は情報を忘れられず、普通の生活すらままならないことになると本で読んだ記憶があります。
記憶 = 曖昧
記録 = 明瞭
また、家計簿をつけていても、人によっては使途不明金が発生することがあります。これは、無意識にお金を使っているのが原因だと思います。人の行動の大部分が無意識に行われています。例えば、今から右足を地面から上げて前に動かし、左腕を前に振り、その後右足を着地させて、次に反対側を全く同じ動きをさせ、それを交互に繰り返す・・・ということを考えながら歩いている人はほぼいないでしょう。行動を無意識に行うことで、脳の負荷を減らしてエネルギー消費量を抑えるようにできています。お金を使うときも同様の状態になっているのでしょう。意識して家計簿をつけることで、使途不明金をなくすことができます。
行動 ≒ 無意識
記録 ≒ 意識的
家計簿をつけることで、年間支出額が把握できるようになります。そして、支出内容を分析することで最低限生活できる金額も分かります。そうすれば具体的な家計改善に動くことができ、お金の不安も解消できる可能性が高くなります。もし年間の生活費がわからなければ、貯金がいくらあっても不安から抜け出せなくなります。漠然とした不安は、現状を把握して適切に行動しない限り解消できません。家計簿をつけてお金に対する不安を解消しましょう。
家計簿の目的:最低限生活できる金額の把握
現状把握 → 改善行動 → 不安解消
どうだったかな。カコ君は家計簿が必要と思ったかな。
はい。最低限生活できる金額を把握して、お金の不安を解消したいですね。
カコ君ならきっとできるよ。
つづく・・・